そこに人が集まり、そこで人が楽しみ、そこが好きになる

(株)ジーツーゲイトは「共感を呼ぶイベント」を提案します

オリジナル「ミステリートレインでGO」(2)

 

event-go.hatenablog.com

 

ミステリートレイン―企画の目的■

  イベントの前提として、D社が新発売する自社牧場の「アメリカンビーフの拡販」がありました。試食していただき、お土産としてお持ち帰りいただいて「口コミ期待」が企画の目的です。

 プランニングの段階でスポンサーと代理店の間では、「ミステリートレイン」で行こう、ということは決まっていました。

 「では行き先をどこにするか?」という段階で、広告代理店に呼ばれ、以後、企画を詰めていく作業にかかりました。
 
 東京から貸切の列車を走らせるのに、中央本線がなにかと都合がいいこと。
 これは国鉄(当時)の団体旅行営業部と話していて分かったことです。
 通常の運行ダイアの隙間を縫って、1本の列車を走らせることは、案外難しいものらしいのです。


 目的地は山梨県の「小淵沢に決まりました。牧場もあり、バーベキュー施設も充実しています。小淵沢町の協力も取り付けました。
 あとは、ワクワクするような、ミステリートレインの「ストーリー」を作るだけ。「まずはロケハンだ!」。さっそくスタッフ数名と勇んで小淵沢に出かけました。

    *     *      *

 使用した列車は、貸しきり専用車の「コンパートメントタイプ」。6~8人掛けの対面式でボックスタイプ。各コンパートメントには、大型モニターが備え付けられており、ビデオやテレビを流すことが出来ます。


■出来上がったストーリー■

 1.出発駅は新宿。まずはホームでの出発式からイベント開始。応募者の中から招待されたお客様は、ファミリー中心で、約100名。夏休みが始まったばかりの日曜日。

2.出発式の主役は「艦長」。
白い駅長服に身を包んだ、50がらみの頼りがいの有りそうな男性。「皆さんの旅の安全は、私が守ります!!」と力強い言葉。実はこの方、テレビでもたまに見かけるある劇団の役者さんです。

3.列車は一路、小淵沢もちろん、お客様には行き先は知らされていません。ただ臨時列車のため、あちこちの駅で止まっては、通過電車を待ちます。

4.列車の中では、ビデオを見せたり、ゲームをしたりして過ごします。先頭の展望車はスタジオ化していて、テレビモニターを通じて、女性司会者による「テレビ・ビンゴ大会」を開催します。

5.「テレビ・ビンゴ大会」は、アルバイトが大変!「リーチの方はいませんか?」と、各車両を走り回って確認します。そして「スタジオ」に、トランシーバで報告します。

6.そんなこんなしているうちに、小淵沢に列車は近づきます。小淵沢駅の手前にトンネルがあります。トンネルに入ると突然テレビ画面が乱れ、収まると艦長がテレビに登場します。

7.艦長「皆さん、落ち着いてください。どうやらこの列車は、磁場の乱れにより、タイムワープした模様です。19××年の日本から、アメリカ中西部の開拓時代にタイムスリップしました。でもご安心ください。私が皆さんの生命の安全を守ります!列車は次の駅で臨時停車します。何があっても、どうか落ち着いて行動してください!」

8.列車は「予定通り」、定刻に小淵沢駅に着きます。と、突然数人のリアルインディアンが馬に乗ってホームに登場・・・

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リアルインディアン!

 



  ここまでのことを、私は見ていません。私は「現地班」で、前日乗りしてイベントの準備をしていました。
 出演する役者のリハーサルも何度か行いました。実際に馬に乗る10数人のインディアンは、小淵沢の乗馬クラブの人たちです


 当日は早朝から準備を開始しました。2時間前からインディアンに扮する役者さんに、衣装を着せ、インディアンに見えるようメイクをしました。幸い、肌の色さえ濃くすれば、日本人はインディアン向きの顔をしています

 一番神経を使ったのは、列車の到着時刻です。当時、まだ携帯電話はなく、高性能のトランシーバ頼りでした

 こうして、暑く燃える一日が始まりました。
(2004.8.5)

=== 「イベント雑記」という記事を、2003年から2005年にかけて書いていたメルマガに掲載していました。内容的に若干古さを感じる点はご容赦下さい。(掲載した日にちを文末に書きました)・・・こちらのブログに転記させていただきます。===