目が覚めた。夜が明け方に向けて伸びをする。
ねばってみたが再び眠りの国に戻れそうにない。
階下に降りるとネコが餌をくれとねだって大きな声で鳴く。
無視してトイレに向かう。
ネコのおしっこシートがめくれていたので、
トイレを出たところにネコが迎えに来ていて、
台所の餌箱を覗くとエサの残りが見えた。
「まだ入っているじゃん。それをお食べ」
ネコは「あっそうか」という顔をしてガツガツと食べ始めた。
それを確認して階段を3階まで登った。
灯りを消す。
窓の外はもう夜明けが始まっていた。起きるまでまだ
うまく眠れるだろうか。
眠りの国に戻るのはこの歳になると案外難しい。