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(株)ジーツーゲイトは「共感を呼ぶイベント」を提案します

タレントブッキングにチャレンジ!(2)

 前回の続きです。前回の最後はこうでした。

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さて、(本を買ったので)これで連絡先が分かりました。
決めたい歌手のリストも、10人ほど出来上がっています。
あとは片っ端から電話をして、条件を聞き、決めればいいのですが・・・
    
★ただし、聞き方にはコツのようなものがあります★
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■電話取材のコツ■

  電話での「聞き方のコツ」についてお話するのが、今回の趣旨です。

 ≪何といっても、相手は百戦錬磨のプロダクションのマネージャーです!≫

 「トーシロー(素人)」と思われないよう、つまり「ナメられない」電話取材のやり方をご説明しましょう。

 実は「ナメられない」とは、相手の土俵に立って話をする、相手を尊重して話を聞く、ということなのですが。
 
          *     *     *

●電話を掛けます。相手が出ます。
 まず自分の会社名と名前を名乗ります。
 すると相手は『いつもお世話になっております』と受け答えします。

●“初めて電話したのに・・・”と思うかもしれませんが、気になさらずに続けて用件を告げましょう。
 「美空晴美さん(仮)のご担当の方をお願いします」

●担当者がいたら、交渉は次のステップに入ります。

●不在の場合、担当者の帰社時間を聞いて、さっさと電話を切りましょう。
 芸能プロダクションの場合、担当者の代わりに話を聞ける人は、普通いません。それだけ会社に任されているとも云えますが、他の所属するタレントとの競争も激しいのです。

●別の担当のマネージャーが出たら、自分の担当するタレントを勧めるに決まっています。『美空はスケジュールが一杯で・・・都田ひばり(仮)はどうですか?』と云うかもしれません?!(あまりそういうことはありません!)

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■担当マネージャ―と話すのが大切■

 ●お目当てのタレントの担当者が電話に出たら、会社名、氏名を名乗った後、まずこう宣言します。

 「プレゼン段階(もしくは、企画段階)なのですが、ディナーショーに関してお聞きしたいのですが、よろしいですか?」

●「決まった仕事」を相手に依頼するのは、容易いことです。
 しかしこの場合、まだ決まったことではないので、相手にはっきりとそのことを告げる必要があります。

●ここで考えられる相手の返事は、3つあります。

1.『現在、美空は営業は行っていません』
 ・・・こう云われたら、それ以上話してもムダです。さっさと電話を切りましょう。

2.『企画書にして送ってください。それを見て検討させていただきます』
 ・・・この場合も望みうすです。「どうしてもこの人!」というのでなければ、企画書など送らずに、「了解しました」と云って電話を置き、そのタレント名をリストから外しましょう。

3.『どうぞ!(お答えします)』
 ・・・この答えを得たら、具体的に電話取材に入ります。

●前回も書いたとおり、“営業”はタレントにとって、と云うより、芸能プロダクションにとって、美味しい仕事です。ギャラはもちろんですが、「ディナーショー」では、契約している多くのスタッフやモノを、実際動かすことができます。(ヒト・モノを動かせば、日当や減価償却代が出る)

●ヒトとしては、バンドマン、音響スタッフ、照明スタッフ、メイク、スタイリスト、司会者など。モノとしては、楽器、音響機材、照明機材、衣装、道具などです。


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●長くなりそうなので、この続きは次回に持ち越します。

 ちょっとひとこと。私がこの仕事を始めた当初、「どうしてこんなに、ひとりの歌手に、ヒトがついて来るのだろう?」と疑問に感じていました。
 今では「無理もない」と思っています。先方には先方の事情があるからです。

●ある女性演歌歌手ご一行様は、25名です!
 「バックバンドの人数が多いから?」いえ、ちがいます。バンドは3人だけです。「あとは・・・?」

●地方でのディナーショーを依頼した場合、北海道や九州、四国では当然飛行機を手配しなければなりません。全員一般のシートというわけにはいきません。「手配するスーパーシートの数は?」・・・歌手ひとりではありません。上記の歌手の場合、「4席」というオファーが来ました。

 「どうして?」 

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●次回は、実際に電話の応答で考えられる「想定問答」を中心に、話を進めてまいります。乞う、ご期待!