そこに人が集まり、そこで人が楽しみ、そこが好きになる

(株)ジーツーゲイトは「共感を呼ぶイベント」を提案します

くす玉は割れない?!

■割れないくす玉もある■

  本当に割れないことがあったんです。くす玉が! しかも重要な式典で!

 ある鉄道会社の「出発式」。新しい車両の完成を祝って、今まさに新型電車がレールを滑り始めようとする、その時に!


 イベントにおける失敗談の数々を書こうと思い、このタイトルにしました。
 イベントの運営に関して、経験もあり、プロだと自負しているのですが、何年かに一度か、二度(?)失敗をすることがあります。時には大失敗も!
 しかし、大抵の失敗は、取り返しのつくものであり、表面に出ないミスです。
 

 本来イベントは、“ナマモノ=LIVE”であり、そこに多くのヒト(スタッフ、出演者、観客)が関わるので、アクシデントは付き物です。そのアクシデントを事前に、または発生するたびごとに調整し、表面に現れないよう努力しているのは、我々、イベント運営会社です! えへん!(イバルことではないのですが)


 「調整作業=すり合わせ」を仕事と考え、システムに則って運営しているので、それが可能なのだと思います。「打ち合わせ」を繰り返し、「マニュアル」を作り上げ、「進行台本」に基づいて、「プロのスタッフ」が「ディレクター」のキューに合わせて、自分の持ち場の仕事をキッチリとこなす、という「信頼のシステム」です。

   ◇     ◇     ◇

 さて、くす玉ですが・・・、試し割りが出来ないのが「難」ですね。
 くす玉の製造メーカーに発注して、間違いのないものを用意しているはずだったのに、引っ張り方が悪かったのか、接合の糊が強すぎたのか・・・
 運動会の「くす玉割り」でも、割れないことがよくありますよね! 「くす玉」には、くれぐれも気をつけましょう!

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割れないくす玉に注意!

 

■除幕式のベール、も落ちない■

  除幕式のベールですが・・・、落ちないことがありました!
 原因は「凍りつき」でした。前夜、ちゃんと試しをしたのですが、一夜明けて、さて本番という時に、凍りついてきれいに落ちませんでした。力任せに引っ張って、なんとかしましたが。直前に湯をかけるとか、朝ベールを付け直すとか、方法はあったはず。このミスは、防げたミスでした。(反省)

■MCもたまにミスる■

  またある時、・・・

 司会者が、来賓挨拶を飛び抜かして、式典を終わらせてしまいました!
 あがってしまったのか、どうだったのか。進行台本にもちゃんと書かれていたし、ディレクターがあわてて脇から小声で注意をしたのですが、聞こえなかったようで、すべてをキッチリ締めて「閉会」してしまいました。
 
 そのときの司会者は、経験豊富な局アナで、考えられないミスでした。
 来賓が官庁の人で、その方の挨拶を逸したことでスポンサーは面目を失い、「払うの、払わない」のと、確かあとでもめたはずです。イベントは人がやることなので、ムズカシイことが多々あります。

   ◇     ◇     ◇

 以上、私が経験した「取り返しのつかない(つきにくい)」ミスでした。

 「取り返しをつけた!」ミスは、数々あります。ざっと項目にあげてご紹介しましょう。

1.大きな展示会で、コンパニオンがひとり来なかった!
・・・コンパニオン会社は、そうしたときに備えて、近くに予備を待機させています。そこから呼び寄せました。

2.大きな展示会で、コンパニオンがトイレで長時間サボっていた!
・・・休憩時間が終わっても、持ち場にコンパニオンが戻っていないのを発見した広告代理店の人が、自分で会場内を探した挙句、同僚のコンパニオンをトイレに探しに行かせ「発見」!
・・・「いらないから帰せ!」という代理店担当者の声を受けて、「そうだ、そうだ」と同意して帰しました。「払わず、もらえず」でプラスマイナス・ゼロ。       

3.司会者が「大トラ」で、前夜飲み過ぎて大遅刻!本番の時間が来た!
・・・仕方がないので私が司会やりました。もともと進行台本は書いているので、コメントは云えます。ただヘタなだけ。

4.抽選会終了間際なのに、1等「海外旅行」の金の球が出ない!
・・・私がマジックで、脇から金の球を受け皿に出現させました。

5.完全パッケージ(カンパケ)のぬいぐるみショーで、声優の声の入ったテープ(当時オープンリール)が、機械に絡んでセリフが止まり、ステージ上のぬいぐるみ役者がストップモーションしてしまった!
・・・テープを引きちぎり、ちょっと先からスタートさせました。問題、ナシ!?

 

 何かあった場合でも、スタッフはステージに出れません。そうした時、頼りになるのが司会者です。目に見えるトラブルをキッチリフォローしてくれます。
・・・出演者がソデに来ない・・・音響がキッカケを間違えた・・・
・・・照明が点かない・・・観客が騒いで静まらない・・・
・・・挨拶者が言葉に詰まった・・・

司会者(MC)は、何といっても “Master of Ceremony” ですから。
頼みの綱です。信頼できるMCを入れることで、仕事は80%完成です。

   ◇     ◇     ◇

 時代劇で、出ていた役者が腕時計をしていた、というのは、かなり致命的でしょう。録画なんだから、これは防げるミスです。「くす玉」でなく「除幕式のベール」級ですね。見つけた側はクスリと笑って得した気分。しかし製作者側は恥をかきます。


 あの『紅白歌合戦』でさえ、素人目にも毎年いくつも「ミス」は発見できます。

 だからLIVEは怖い。イベントも高を括るとコワイぞ!!
(2004.10.7)

=== 「イベント雑記」という記事を、2003年から2005年にかけて書いていたメルマガに掲載していました。内容的に若干古さを感じる点はご容赦下さい。(掲載した日にちを文末に書きました)・・・こちらのブログに転記させていただきます。===