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(株)ジーツーゲイトは「共感を呼ぶイベント」を提案します

携帯電話の思い出

「イベント雑記」では、私が過去に経験した、イベントにまつわるいろいろな思い出や失敗談、今だから話せる「裏話」を書いています。“雑記”ではありますが、一から自分でイベントを作ろうという方にとっては、
 少しはお役に立てるのではないかと考えています。
2003年から2005年にかけて書いていたメルマガなので、内容的に若干古さを感じる点はご容赦下さい。56回に分けて、その時その時の思い付きでランダムに書いていきます。
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■『携帯』って、なに?■

と云いたいほど、文字ヅラからして古臭い言葉とは思いませんか。もう慣れてしまって、なんとも感じないかもしれませんが。

 若い人にとって、多分イメージの上では、漢字の「携帯」ではなくて、カタカナの「ケイタイ」のほうでしょう。

                                       
 その昔、16、7年前、私は肩に携帯電話を引っ掛けて、イベントの現場に出ていました。これは自動車電話に肩ひもを付けたようなもので、「ショルダーフォン」とも呼ばれていました。ずっしりと重く、イベントの現場で1日背負っているのはおおいに負担でした。

 当時は電話の買い取り制度はなく、すべてレンタルだったように記憶しています。月々のレンタル料も高額でしたが、たいして使っていないのに、6万とか10万とか支払っていました。
 
 大手の広告代理店の担当者から、現場で「ちょっと貸して」と云われると、長電話されるんじゃないかとヒヤヒヤしていました。当時、広告代理店も、イベント現場担当者ひとりひとりに持たすほど、台数は所有していなかったのです。

 2~3年後、やっと「ハンディーフォン」と呼べる程度の大きさの携帯電話が登場しました。見た目の大きさはと云うと、今の公衆電話の受話器ほどでしょうか。

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1987年日本初の携帯電話TZ-802型

 これでも画期的なことでしたが、たまに見るアメリカ映画の中の、二つ折りできるセルラーフォンに比べると、日本と欧米の技術の差を痛感させられました。
 「どうして、ああいう風にかっこよく出来ないんだろう」

 その携帯電話にはベルトが付いていて、指を通して持ち歩くのが一般的でした。ある夜イベントの現場を終え、スーツを着たまま地方都市の繁華街をひとり、携帯電話を指に引っ掛けて歩いていると、呼び込みのお兄さんが誰ひとり私に声を掛けてこないのに気付きました。目を合すと、さりげなく目礼を送ってくれているような感じでした。
 
「やばい。これって間違いなく間違われている!」
 かくのごとく、10数年前の携帯電話はそのスジの人の「御用達グッズ」だったんですね。今と比べて、隔世の感がします。
(2003.9.19)
=== 「イベント雑記」という記事を、2003年から2005年にかけて書いていたメルマガに掲載していました。内容的に若干古さを感じる点はご容赦下さい。(掲載した日にちを文末に書きました)・・・こちらのブログに転記させていただきます。===