■ファッションショーで「発表会」■
●「ファッションショーで」と書きましたが、別にファッションを見せるものでなくていいんです。「ファッションショー」の、あの形式、あの様式を使って、いろいろな「発表会」をしませんか! というご提案です。
●私たちがイメージする「ファッションショー」とは、
1.張り出しステージ(花道)のある舞台
2.スポットライトの中を歩くモデルさん
3.軽快なリズムの音楽
4.華やかな衣装
5.カーテンコール
・・・でしょうか。
●ではファッションショーの形を借りて、どんなことが可能でしょうか?
企業レベルでは、最後にちょっと「オチ」のあるな形で、数々のテレビCFが生まれています。例えば“アジアンビューティ”なシャンプー。少し前だと、デジタルカメラのコマーシャルがよく流れていました。
●ホテルやオシャレな会場を借りて行われる「新商品発表会」でも、ファッションショー形式はよく使われます。
10年ひと昔の話になりますが、コンパクトさや軽さを訴求するため、女性モデルがいかにも軽そうに、ビデオカメラを振り回すのを見たことがあります。
「これ以上軽くはなりません!」「軽さの限界!」というキャッチコピーで売り出されたカメラは、優に2Kg近くあったはず。
・・・ショーの終了後、モデルは腱鞘炎になったのではないかな?
●服を見せるためでない「ファッションショー形式」のショーは、美容業界の「新作ヘアーの発表会」や、美容師の腕を競う「コンテスト」でも頻繁に行われています。
その他、宝石の即売会でも購買欲をあおる手法としてよく行われてます。
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さて今回の趣旨は、
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★【ファッションショーで遊ぼう】★
「ファッションショー」の、あの形式、あの様式を使って、いろいろな「発表会」をしましょう!
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です。どんな遊び方ができるか、ちょっと考えてみてください。
■ファッションショーで遊ぼう!■
1.「ホームパーティでファッションショー!」
親しい仲間同士が集まって行うホームパーティ。ちょっとマンネリになっていませんか? 新しく買った洋服の見せっこはいかがでしょう?
2.「学校行事でファッションショー!」
あなたがバザーの役員ならば、古着のファッションショーはいかがですか?
事前に告知すれば集客力と売り上げが増えること間違いなし。
役員こそ楽しまなくちゃあ!
3.「趣味の作品発表会をドラマチックに演出!」
テレビCFじゃありませんが、別に着るものでなくてもいいのです。
書道や絵画、手芸の作品だって、【手に持って登場】⇒【ウォーキング】⇒【センターでストップモーション】⇒【上手・下手・中央に向かって作品をかざす】・・・
『観て下さい。これが私の作品です!』という心意気で。
4.「幼稚園の園児発表会がファッションショーに?!」
これは私の仕事での例ですが、「ちびっ子ファッションショー」や、「七五三ファッションショー」は観ていて楽しいものです。
いつも「おゆうぎ会」ではツマラナイ!
あなたが幼稚園の先生なら、もしくは父母会に力があれば、提案なささってはいかがでしょうか。
5.「OLビジネスウェア・ファッションショー」
最近はOLの制服を廃止する会社が増え、私服で通勤されている方が多いようです。しかし同僚の目を気にして無難な線を狙うあまり、色、カタチが画一的になっているようです。
この際、社内で“どこまでOK?”という線引きをするために、洋服を持ち寄って、ファッションショーを開いてみては、いかが?
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■「香盤表」を書いてみよう■
●さて、どんなショーにもプランとアイディアが必要です。
最後にひとつ、プロが使う演出プラン作成のための道具として、『香盤表』というものがあります。
本当は“降番表”と書くのが正しいのでしょうが、「降」という字は「役を降りる・降ろされる」に通じ、縁起が悪いというので「香」という字を当てているようです。
●さて『香盤表』の作りかたは簡単。手書きでも、コンピュータソフトの「エクセル」でも大丈夫。要は集計表を作る要領です。
まず右のタテ罫に「時間、及びシーン名」と取り、横罫は「出演者」「衣装」「小道具」「音楽」「照明効果」等・・・必要項目を書き入れます。
●あとはタテ罫の時間(シーン名)に沿って、横罫の項目を書き込むだけです。ここで注意しなければいけないのは、
◇出演者Aが【シーン1-a】に出ていて、【シーン2-b】に着替えや小道具を身に付けて、出ることのできる時間があるかどうかです。
◇また、【シーン1-a】で出演者BがAとクロスして【シーン1-b】に登場し、そのあと、【シーン2-b】でAと一緒に出ることが出来るかも考えなければなりません。
・・・(いつも1人ずつの登場ではショーとして単調なので)・・・
●ストップウォッチ片手に、こんなことを想像しながら「ああでもない、こうでもない」ショーのことを考えるのは、とても楽しいことです。
あなたが演出家になって、ぜひ皆に「ハレの場」を提供してあげて下さい。